学科紹介

親和会

親和会(しんなかい)は、山形大学工学部化学系卒業・修了生の同窓会です。

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親和会誌:巻頭言〈最新号:復刊81号〉

最新号:最新号:復刊81号

新型コロナウイルスによる影響と今後

 化学・バイオ工学科 学科長

教授 遠藤 昌敏

 新型コロナウイルスの影響が全国に及んでおりますが、親和会会員の皆様がご健勝であることを願っております。今年度より化学・バイオ工学科の学科長をお引き受けいたしております。日本国内は今年に入って新型コロナウイルスの情報が皆に広まるに従い、多くのことが変わっていきました。報道等でご存知と思いますが、大学においても次々と新たな対応がなされました。影響は年間の行事にもおよび、卒業式、入学式、保護者会等多くの人が集まる催しの中止から始まり、講義もオンライン講義の対応のために遅れてスタートしました。講義ではwebclassといった既存のオンライン対応のシステムがあっても利用する教員は少ない状況でしたが、一気に利用が進みました。全学生へのアナウンスは、メールでの情報に併せてwebclass上にも掲載され、講義資料のダウンロード、課題・演習の提出や小テストなどにも活用されました。一方、ネットワークで扱える情報量については課題もあり、容量の大きい動画などは別のソフトの利用へと展開されました。

後期からは対面での講義を開始いたしましたが、例年以上の集中した雰囲気に対面での授業を望んでいたことを知ることができました。学生に対してはアドバイザーが中心となってオンライン講義や生活状況の把握のためのアンケート調査や意見の収集を行い、できるだけのフォローを行って参りました。大学や工学部としてもオンライン用のwifi機器の貸し出しや各種奨学金の対応等、アルバイトが行えず収入が減少している学生へも対策を行っております。年明け以降にオンライン講義に戻るため、ケアが必要な学生へのアドバイスなどもすすめております。入試の面でも海外からの受験や対面での面接が困難な場合にはオンラインを活用するなどの対応が必要となり、公平性の点で万全の注意が払われて行われておりますが、準備やセキュリティの問題が指摘されることもありました。

学内での会議もzoom等のソフトの利用やメール会議が行われ、ある程度感染が収まった時期からは3密を避けての広い部屋での開催へと変わっております。教職員の出張では会食が禁止されておりますが、学部で出されるレベルの状況に合わせての判断になっています。学会への参加の面では、多くの学会が中止となるなかオンラインで開催されるものもあり、学生の発表の場の確保がなされてきております。学生同士の交流の面では、多くのサークル活動は感染予防の面で制限されており、芋煮会等のイベントも行いにくい状況が続いています。

学生の就職活動では、合同企業説明会が中止されるなど厳しい状況が予想されましたが、理工系の採用活動は大きな低下にはつながらず、学生側も早目の内定を目指したためか、例年より早期に就職率がほぼ100%に達しました。進学に切り替えた学生がいたことも理由の一つと考えられますが、遠隔での面接に迅速に対応できる学生側の柔軟性や努力は明るいきざしと捉えることができます。一方、報道されているように文系での就職活動では、経済活動自粛の影響を大きく受けた運輸、旅行業界での採用が大きく低下し、業績ダメージの比較的少ない大手企業、安定企業志向へとつながっております。対面式のインターンシップが行えない中、遠隔での対応が始まるなどIT・情報系企業の採用活動が活発になっており、研究開発に期待が集まる製薬系メーカーなども堅調な状況です。食品・化学・化粧品メーカーは例年希望者が多いため、早目の対策が必要となります。

研究室における研究活動では、山形県内での感染者が少ないといった背景があるせいか、例年に近い状況で進行しており、在宅期間開けに用意した感染予防のフィルムや研究室内でのマスク姿も日常になってきています。入室時のアルコールもしくは次亜塩素酸水スプレーでの手指の消毒も。学科および専攻内での発表会でも3密が避けられ、少ない教員での審査へと変更されましたが、通常時と同様に開催されました。

今後しばらくは政府の専門家会議で示された新しい生活様式に従って進めていくことになりますが、変化が必要とされている今を転機とし、多くの改善を行う好機と捉える考え方もあります。新型コロナウイルスに対するワクチンや新薬の開発はとても重要ですが、それぞれが対応可能なところで多くの知恵を出し合い乗り越えていけるような呼びかけも重要に思います。山形大学からも新たな対策技術等が提案されていくよう期待しております。

化学・バイオ工学科への改組から4年経過し、令和3年度からは化学・バイオ工学専攻への改組が認められましたが、今後の発展には多くの先輩諸氏、保護者の皆様の応援が必要となります。とても歴史を感じていた1号館(旧化工棟)が解体され、耐震化された新たな校舎へと生まれ変わりますが、変わらぬご支援を心よりお願い申し上げます。末筆になりましたが、親和会会員の皆様の益々のご健勝とご活躍をお祈りいたします。

 

以下、刊行後に加筆

旧化工棟跡地は、駐車場にするとの話もありますが、現在でも空き地のままです。(R4.8.8)

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